働き方改革推進支援助成金-適用猶予業種等対応コース-について

【働き方改革推進支援助成金-適用猶予業種等対応コース-】

今回は令和6年4月1日から働き方改革に適用される業種『建設業、運送業』に対応した助成金についてお話させていただければと思います。
どうぞ最後までご覧いただけましたら幸いです。よろしくお願いします。

 

助成金の概要

本助成金は、手作業の機械化などの生産性を向上させるための設備や機器の購入費用にたいして支払われる助成金です。

以下7つの取り組みが助成対象となります。

 

助成額

「対象経費の合計額に以下の補助率を乗じた額」と「助成上限額」のうち、低い方の金額が限度として支給されます。

ただし、36協定の時間外労働と休日労働の合計時間数の設定、勤務間インターバル制度の導入により決まる上限額が限度となりますのでご注意ください。

 

補助率 75%(従業員数30人以下かつ、対象経費が30万円を超える場合80%)

 

また賃金を3%引き上げることで助成額が加算されます。

事業実施後に設定する時間外労働と休日労働の合計時間数 事業実施前の設定時間数
現に有効な36協定において、時間外労働と休日労働の合計時間数を月80時間超えて設定している事業場 現に有効な36協定において、時間第労働と休日労働の合計時間数を月60時間超えて設定している事業場
時間外労働と休日労働の合計時間を月60時間以下に設定 250万円 200万円
時間外労働と休日労働の合計時間数を月60時間を超え、月80時間以下に設定 150万円

 

 

申請条件

運送業の場合

建設業の場合

 

成果目標について

成果目標①

月60時間を超える36協定の時間外・休日労働時間数を縮減させることが成果目標①です。事業実施前と実施後の設定時間数により、以下が上限額となります。

成果目標②も達成すると①と②の合計金額が助成金の上限となります。

 

成果目標②※こちらだけを選択することも可能

運送業の場合

勤務間インターバル制度を導入し、休息時間数が9時間以上または11時間以上とすることが成果目標②です。どちらの休息時間数とするかで上限額が異なります。

休息時間 1企業当たりの上限額
9時間以上11時間未満 100万円
11時間以上 150万円

建設業の場合

すべての対象事業場において、4週における所定休日を1日から4日以上増加させることが成果目標②です。

1企業当たりの上限額
1日増加ごとに25万円(最大100万円)

 

主な導入例

運送業 ・多くの荷物を積載できる新型トレーラー
・デジタル式運行記録計
・洗車機
・車両整備用リフト
建設業 ・重機用センサーユニット
・新型測量杭打機
・ドローン
・土木工事積算システム
・3DCAD
・工事用電動工具、工具用バッテリー
両業種共通 ・フォークリフト
・勤怠管理システム

 

まとめ

以上が働き方改革推進支援助成金-適用猶予業種等対応コース-の概要となります。

2024年4月からの時間外労働の上限規制の前に、是非一度業務改善、労働時間の削減について考えていただければと思います。

 

社会保険労務士法人きんかでは労務相談から労務管理、また助成金の申請代行を積極的に行っております。

何かお困りのことがありましたら、ぜひ一度ご相談ください。

 

 

 

 

 

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