高年齢者就業確保措置を講ずるに当たっての留意事項

高年齢者就業確保措置の実施及び運用に関する指針

全体的な留意点

 

高年齢者就業確保措置のうち、いずれの措置を講ずるかについては、労使間で十分に協議したうえで高年齢者のニーズに応じた措置を講じていくことが望ましいです。

複数の措置によって70歳までの就業機会を確保することもできます。高年齢者にどの措置を適用するかについては各々の希望を聴取し、尊重したうえで決定する必要があります。

高年齢者就業確保措置が努力義務となります。対象者を限定する基準を設けることもできますが、その場合には過半数労働組合等との同意を得ることが望ましいです。

高年齢者が従前と異なる業務等に従事する場合には、必要に応じて新たな業務に関する研修や教育を事前に実施することが望ましいです。

基準を設けて対象者を限定する場合には

対象者基準の内容は原則として労使に委ねられるものですが、労使で十分に協議した上で定められたものであっても、事業主が意図的に高年齢者を排除しようとするなどの高齢者雇用安定法の趣旨や労働関係法令に反するものや、公序良俗に反するものは認められませんので気を付けてください。

 

その他、講ずる措置別の留意事項

継続雇用制度の場合

  1. 70歳までの就業確保が努力義務になることから、契約期間を定めるときには70歳までは契約更新ができるようにし、むやみに短い契約期間とすることがないようにすること。
  2. 70歳までの継続雇用制度は、特殊関係事業主以外の他社により継続雇用を行うこともできます。その場合には自社と他者との間で、高年齢者を継続して雇用することを約する契約を終結するようにすること。
  3. 他社で継続雇用をする場合にも、可能な限り個々のニーズや知識・経験・能力等に応じた業務内容、労働条件とすることが望ましいです。

創業支援等措置の場合

  1. 高年齢者のニーズや知識・経験・能力を不可手、業務内容や高年齢者に支払う金銭等を決定することが望ましいです。
  2. 創業支援等措置によって就業する高年齢者について、同種の業務に労働者が従事する場合における安全配慮義務をはじめとする労働関係法令による保護の内容も勘案しながら、事業主が適切な配慮を行うことが望ましいです。
  3. 創業支援等措置により就業する高年齢者が被災したことを当該措置を講ずる事業主が把握した場合には、事業主が高年齢者が被災した旨を主たる事業所を所管するハローワークに届け出ることが望ましいです。

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